今年11月23日〈座・高円寺2〉で、坂東さんはバー・アスティエの公演を打つ。エクササイズとしてではなく、パフォーマンスとしてのバー・アスティエを世に問うのだ。

「バー・アスティエ講師たち、つまりバー・アスティエのプロだけでやります。クラシックの動きの中で突然バー・アスティエになることもできるし、その逆も。創始者のアラン・アスティエの作品もやる予定です」

 坂東さんは彫刻家・カミーユ・クローデルの人生をテーマに自身で作った『ワルツ』という作品を踊る予定だ。

「壮絶な人生を生きた女性です。19世紀パリに生きた人ですが、辛い想いをしながら自分のやりたいことをやり、何かを求め続けるというその生き方は、今にも十分通用すると思う。バー・アスティエにまつわる〝なぜ立たないの? なぜ回らないの? なぜ飛ばないの?〟という問いかけを、この作品の中で昇華させたい。大きなチャレンジです」

  • 出演:坂東祐子(ばんどう ひろこ)

    4歳よりバレエを始め、クラシック、モダン、ミュージカルなど幅広いジャンルの舞台に出演。1991年より渡仏、クラシック・バレエ、barre au solを学ぶ。リヨンにてアラン・アスティエに師事、アスティエ氏によるbarre au solのオリジナルメソッド〝バー・アスティエ〟(barre Astié)を継承。1996年より毎年「アラン・アスティエ講習会」を日本で企画開催。2009年1月バー・アスティエの普及を目指し「NPO法人バー・アスティエ協会」設立。バー・アスティエ協会理事長、バー・アスティエ協会公認講師。

    公演情報 2016年11月23日(祭・水) 
    バー・アスティエダンスパフォーマンス  ”…À Vous~届けたい~”
    「座・高円寺2」にて

    オフィシャルサイト http://www.barreastie.jp

    フェイスブック https://www.facebook.com/barreastie.jp/

    衣装協力:宮本尚子(GaiaDaysFunctionBand)

    http://www.gaiadaysfunctionband.com

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/