座ってレッスンが受けられるので安定感があり、集中できる。足首や膝や腰を痛めている人も安心だし、椅子に座ってレッスンを受けることもできる。年配の人にもとっつきやすそうだ。もうひとつのメリットは、コンプレックスを感じずにすむこと。

「鏡張りのレッスン場で他の人と並んで立つと、どうしても自分の全身に目がいくし、比べてしまいますよね。座っているとそれがないんです」

 音楽も、バー・アスティエの大きな要素のひとつ。

「レッスンは常に音楽をかけながら行います。音に合わせて体を動かしたり呼吸することの心地よさを、味わっていただきたいんです。踊っているような感覚で、ダンサーになった気分で体を動かして楽しんでもらいたい。そのためにしょっちゅうCDショップに行って、新しい音をチェックしています」

 続けるうちに身体のバランスが良くなり、腕や脚、股関節など各パートの動きを自分で確認&コントロールできるようになる。筋力や柔軟性がアップして身体が引き締まり、肩こりや腰痛も軽くなり、気持ちが前向きになるという。

「私、ビールが大好きなんですけど、それでもお腹が出ていないのは、バー・アスティエのおかげだと思っています(笑)。過去に交通事故でひどいむち打ちになりましたが、それもバー・アスティエをやっていくうちに日々背骨が楽になって、いつの間にか治っていました」

  • 出演:坂東祐子(ばんどう ひろこ)

    4歳よりバレエを始め、クラシック、モダン、ミュージカルなど幅広いジャンルの舞台に出演。1991年より渡仏、クラシック・バレエ、barre au solを学ぶ。リヨンにてアラン・アスティエに師事、アスティエ氏によるbarre au solのオリジナルメソッド〝バー・アスティエ〟(barre Astié)を継承。1996年より毎年「アラン・アスティエ講習会」を日本で企画開催。2009年1月バー・アスティエの普及を目指し「NPO法人バー・アスティエ協会」設立。バー・アスティエ協会理事長、バー・アスティエ協会公認講師。

    公演情報 2016年11月23日(祭・水) 
    バー・アスティエダンスパフォーマンス  ”…À Vous~届けたい~”
    「座・高円寺2」にて

    オフィシャルサイト http://www.barreastie.jp

    フェイスブック https://www.facebook.com/barreastie.jp/

    衣装協力:宮本尚子(GaiaDaysFunctionBand)

    http://www.gaiadaysfunctionband.com

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/