『ジャスミン』の演奏は本格的。4人とも、サックスとの付き合いは15年以上、音楽大学でクラシック音楽を中心に研鑽を重ねたプレイヤーだ。

「みんな中学の頃、吹奏楽部でサックスを選んだ人間なんです」

「ソロを取ることが多いから」

「見た目がカッコいいからね」

「ということは、ちょっと目立ちたがり屋なのかもしれない」

「そーゆー人間が4人集まった、と(笑)」

「でも卒業後は、プレイヤーだけで食べていける人は少ないので、みんなふだんは音楽教室とか学校で教えています。はい、サックスを」

 ライブをやったり、学校関係や地域イベントで演奏したり、パーティに呼ばれたり。レパートリーは自然に広がった。

「やろうと思えば何でもできるんですけど」

「クラシックじゃないものを、という注文が多いので」

「その都度準備します」

「演歌やポップスをやると受けますね!」 

「『津軽海峡冬景色』とか『ズルい女』とか。サックスの音色と合うみたいです」

 リーダーはいない。けど、何か質問すると口々に答えてくれて、いつのまにかまとまった答えになっている。結束は、固い。

  • 出演:ジャスミン

    昭和音楽大学出身の女性4人(新谷つかさ、齋藤瞳、川岸慶子、小池里美)によるサクソフォン・カルテット。地域の音楽会やイベントでの演奏、単独ライブなどで活動している。クラシックだけでなく、映画音楽、歌謡曲、演歌、童謡、アニメテーマ曲と幅広いレパートリーを誇る。

    『愛されまして☆3年半☆』

    2015年6月6日(土)クラシックライブハウス Casa Classicaにて。
    18:00開場19:00開演 チケット3000円(当日券3500円)
    問い合わせ先メールアドレス  jelly5_keikosax@yahoo.co.jp(川岸)

    フェイスブック http://www.facebook.com/JasmineQT

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『BAILA』『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://www.haginiwa.com/