２年ほど前から、生活の本拠地を日本に移した。子どもが就学年齢に近づいたので、日本で教育を受けさせるためだ。同時に自分の仕事についても、考え始めた。

「今の自分だったら、伝えたいものがいっぱいあることに気が付いたんです。ナチュラルな生活の楽しさとか、台湾の魅力を自分の実体験から表現できる。日本のカルチャーや音楽や映像作品をアジアのカルチャーとつなげることもできるかもしれないって」

　手始めに、民放ＴＶのバラエティ番組に出演した。かつてドラマ『ＧＴＯ』に出演していた彼女が10年ぶりに登場したのだ。すると、

「ネットで書かれました、〝劣化した〟とか〝太ったー！〟とか。たしかに、10代の頃は40キロくらいだった体重が、その頃は60キロ超え。２年くらい子どもを母乳で育てていたので、そのために栄養のあるものをガンガン食べていた結果なんですけどね(笑)」

　なんとかしなくちゃ、と女性月刊誌でダイエット企画をスタートし、１ヶ月で５キロ減。食事制限と運動で順調に減らした。けど、そこから停滞期に突入。どんなに努力しても、そこから１～２キロしか落ちてくれない。結局ダイエット企画が雑誌に掲載されることはなかった。気持は焦るばかりでギスギス、イライラ。人間関係までうまくいかなくなった。

「そこで、気が付いたんです。私、こんなになってまで痩せる必要、あるのかな？って」