沖縄でのロケは今回、今帰仁(なきじん)というところで行われた。

 野波麻帆さんは自分で水着をスタイリングする。

「ブラジル、スペイン、オーストラリアの水着をネットで買う事が多いです。日本のものはみんな柄が似ていて、ワイヤーが入っていたりして私はあまり好きじゃない。グレー、ベージュ、日焼けした肌に似合いそうなブルーやテラコッタ系が好きですね」

 自分を知り尽くしている水着姿である。ムダがなくバランスのいい形、細すぎない四肢、ほれぼれするくびれ。全力発光する太陽の下で、今回はサーフボードが小道具になった。

「サーフボードを使おうとしたものの、誰も持ち方がわからないんですよ。上に持とうとして、両端をスタッフに支えてもらったんだけど、サーフボードって上には持たないですよね、普通(笑)。にせサーファーだったなあ」

 サーフボードを上に持てと指示したのは、やはりフォトグラファーの萩庭桂太だったらしい。

「ボートのレガッタの選手が上に持ってたりするじゃん……、ちょっと勘違いしたんだよ」

 大きな勘違いである。挙げ句の果てに「日陰をつくりたかった」とか「南の島の花売り娘みたいで可愛いかなと思って」とか、延々言い訳を言うのであった。

 ロケの後は、ゼネラルプロデューサーの木下さんが東京から持ち込んだシャンパンやワインで打ち上げしたとか。

「毎回、その打ち上げが楽しみなんです。飲めない人でも飲めちゃうくらい美味しいシャンパンやワインがセレクトされているので。あ、私はほどほどに飲みます。酔っぱらうとよくしゃべります。人には迷惑はかけないですが、あ、かけてるかな。ときどき、記憶がなくなることがあって。でもその後の自分のことはもう聞きたくないです。聞いてもいいことはないですからね(笑)」

 最近の武勇伝は、ある店で飲んでいて、最後は知らない人たちに胴上げされていたことだとか。大丈夫かなあ。心配だから、今度飲むときはついていきますよ。私的には野波さんを胴上げしてる気もしますが。

  • 出演:野波麻帆

    1980年東京都生まれ。16歳で東宝シンデレラガールに選ばれ、女優デビュー。1988年、映画『愛を乞うひと』で第22回日本アカデミー賞新人賞と助演女優賞を受賞。数々の映画、ドラマに出演し、話題となる。BS朝日の日曜夕方5時からの『くらしのサプリ!集合○○三姉妹~Girls’ Adventure~』では素の表情も見せて女性に人気。
    公式ブログ http://ameblo.jp/nonami-maho/

  • 取材・文:森 綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て、92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクションが多い。『キティの涙』(集英社)の台湾版は『KITTY的眼涙』(布克文化)の書名で現在ベストセラー中。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

ヘアメイク:shige http://hmallure.jp/agent/shige
撮影:萩庭桂太