赤ちゃんは2944グラムで誕生し、毎日ごくごくとミルクを飲んでいる。吉沢さん自身も日々、母となった実感と幸せを実感しているようだ。

「日を追うごとに愛情が増しているのを感じます。それだけでなく、私の主軸になる価値観が大きく変わっていくような(笑)。私は子どもの頃から芸能活動をしていて、いつも自分を第一に考えて、仕事のために自分を大事にしてきたんですね。でもこれからは、そういうすべてのエネルギーが、この子に流れ込んでいくような気がします。矢印が変わったんです(笑)。そしてそういう自分の変化が、自分でも気持ち良くて。驚きと一緒に、そのことに感謝しています」

　母となった喜びに、もっと早く産めば良かったという思いがある一方で、

「今だからこその喜びなのかな、とも思います。40歳の今だからこそ、かけがえのないものとしてこの子を大事に、愛おしいと思えるような気がして。でもきっと若くして母になった人にも、同じような喜びがあるのでしょうけれど」

　20代で産むのか、30代で母となるのか、それとも40代、50代で？
　人生の中でいつ母となり、父となるのか。計画できることではないけれど、そのための心の準備や覚悟は、しておいてもいいのかもしれない。
　最後に、吉沢さんが母となって初めて思ったことがひとつ、あるという。

「子どもはひとりで十分、と思っていたんです。でも、もし私たち両親がいなくなってしまったら、この子はひとりぼっちになってしまう。そのことに、産んでから気が付きました。この子のために、もうひとり産んであげるべきかしら、この子をひとりでは遺せないと、そんなことを考え始めています」