〝今年の釜山映画祭ナンバー1!〟とハギニワ氏が折り紙を付けた女優・郎月婷(Lang Yueting)。来春公開される中韓合作のミステリーアクション映画『TIK TOK』のヒロインに大抜擢された。

「4日前にクランクアップしたばかりなので、まだその余韻が体の中に残っています。サイコロジストの役で、まだあまり詳しいことは言えませんけど、中国の鐘漢良(ウォレス・チョン)さん、韓国のイ・ジョンジェさんという両国の2大スターと共演することができました。監督とかスタッフが〝すごく良かった〟と言ってくれたので、満足してます」

 日本には今までに3回、遊びに来たことがあるという。

「家族と一緒に、ゆっくり過ごしました。刺身とか鰻重とか、日本の食べ物は美味しかったですね。明治神宮をお散歩したりしましたけど、買い物はあまりしていません。どこに行っても、ショッピングで歩き回るのが好きじゃないんです。友だちへのお土産に〈東京ばな奈〉はたくさん買いましたけど(笑)」

 美しいだけじゃなく、クレバーな雰囲気。落ち着きやエレガンスという大物女優の特性を、彼女はすでに身につけている。

「長い間クラシック音楽を学んできましたし、ここ3年は演技を学んできました。いつも何かを学びつづけることが、私、好きなんです」

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://www.haginiwa.com/