園子音監督の話題作『リアル鬼ごっこ』のイメージソングもまた、GLIM SPANKYの代表作になるだろう、良い曲だ。

亀本 ベストマッチの曲を作ったと自負しています。ドラマに向けて『褒めろよ』を作ったときも今回も、このテンポ、この疾走感じゃなきゃダメだって直感的に判断しました。それまでGLIM SPANKYはバラード調の曲が多かったけどここ1~2年、こういう課題を与えられたおかげで、僕らの音楽性も広がったと思います。

松尾 しかも今回、映画の内容と私自身がリンクしていたんですよ。私は今23歳で、でかい目標を追いかけながら、時間から逃げようとしている。大人と子どもの間で鬼ごっこしながらさまよっている実感があって、この題材はすごくリアリティがありました。作る時も時間的な余裕がなくて、ぎりぎり追い詰められて作ったんです。曲を一曲、なんとか作り上げるたびに、〝あー、生まれて良かった〟って思いますね。

亀本 最近、ファンの数が増えてきて、それは実感しています。テレビとか雑誌とかメディアで露出する機会も増えてきた。でも増えれば増えるほど、プレッシャーも増えてくる。それに見合う自分たちにならなきゃいけないから。ビッグなアーティストはそれだけプレッシャーもすごいんだろうなって思いますね。まだまだ僕らは序の口の序の口ですけど。

 追いかけるのか逃げるのか、GLIM SPANKYは今、全速力で走り始めた。

1st. Album『SUNRISE JOURNEY』

7月22日(水)ALBUM RELEASE&配信RELEASE
品番:TYCT-60066 定価:¥2,700(税込)
発売元 : ユニバーサルミュージック
9月から全国各地でリリースツアーをスタート。
10月17日(土)リリースツアーファイナルワンマンは赤坂BLITZにて。
http://www.universal-music.co.jp/glim-spanky/

  • 出演:GLIM SPANKY(グリム・スパンキー)

    Vocal・Guitar:松尾レミ(23歳) Guitar:亀本寛貴(24歳)
    長野県の同じ高校に通っていたふたりが出会い、2007年に結成。2009年『閃光ライオット』のファイナリストに選出。2014年6月ミニアルバム『焦燥』にて、ユニバーサルミュージックからメジャー・デビュー。ロックとブルースを基調にしながら新しさを感じさせるサウンド。日本におけるオーセンティック・ロックの旗手として活躍が期待される。

    オフィシャルサイト
    http://www.glimspanky.com/

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://www.haginiwa.com/