女優になる理由は、いろいろある。女優はそれぞれ、いろんな理由を口にする。だけど早乙女ゆうほど明確な動機を言う女優に、初めて会った。
「小学校4年のとき『パコと魔法の絵本』という映画を見て、それに出ていた阿部サダヲさんの演技にタマシイを持って行かれちゃったんです。何なんだ、この人は! 何この衝撃! えええ!!って」
 以来大好きになって、阿部サダヲの出ている映画やドラマは欠かさずチェック。そして気持ちは定まった。
「私もちゃんとお芝居やりたい! って。子どもの頃から習い事の延長で、モデルとかCMの仕事はしていたんです。楽しいだけで、そこからどうしようとは思わなかった。でも中学に入ってから、やっぱりやりたいのは芝居だって、本気になりました」
 間もなくJUNONガールズコンテストに参加して、サンズエイタテインメント野田義治会長にスカウトされ、現在の事務所に所属。グラビアや広告などの仕事をしながら女優として、舞台やドラマ、映画に活動の場を広げている。
「阿部さんと共演したいという下心だけで女優になりたいと思って、ここまで来ました。いつになるかわからないけど、会えるまで死ねないって(笑)」
 他でもない、阿部サダヲだからこの話、説得力がある。きっと小学4年生の早乙女は彼を見て、演じることの楽しさと厳しさ、難しさと快感を、鋭敏に感じ取ったのだろう。
今週のYEOは、そんな早乙女ゆうがヒロイン。清楚でおとなしそうな外見の早乙女だけど、コメント力は強烈。この先いったいどんな女優になっていくのか、楽しみな逸材なのだ。

  • 出演 :早乙女ゆう   さおとめ ゆう

    1999年2月27日生まれ。東京都出身。2012年中学2年のときにJUNONGIRLSコンテストでベスト30に入ったことをきっかけに現事務所に所属。2013年9月舞台デビュー。2016年集英社『週刊プレイボーイ』2代目〝週プレ3姉妹〟の次女。同年8月舞台『Dice  or Scythe~賽か死か~』で初のヒロインを務めた。
    事務所サイトhttp://www.suns.fm/yu-saotome/

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  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/