いまだに『あの人は今』的なテレビ番組から出演オファーが絶えないそうだ。

「ワン・クールごとにいろんな局からオファーを頂きます。やっぱり一番多いのがその企画なんですね。でもテレビ出演を今は遠慮させていただいています。マスメディアに出るということは、いろいろな部分に良くも悪くも影響がありますし、以前の活動をご存じではない方も多いと思います。『タレント』であったことは過去のことで、今、自らあえて出ていくことではないと思っています。私の人生日々アップデートしているし、今は今の立河宜子なのでご理解いただけたら嬉しいです」

 では、今回このサイトに出た理由は?

「おかげさまで、BASIC BEAUTYが5周年を迎えました。起業してまず3年。そして5年頑張ろうと思っていました。そして節目が来たんです。たまたまこのサイトを見て『萩庭さんこんなことやってるんだ』って。内容も目線が暖かくて大袈裟な演出がないっていうか。ここなら自分が等身大で出られるかなと。テレビ出演のオファーをずっとお断りしていて、ご協力もできずに心苦しいと思ってはいるんです。なので今の自分というものを理解してもらえる場所で自分を表現したいと思いました。なので信頼している萩庭さんに撮ってもらいたいと思って。で、私からお願いしました。そうしたら快諾して下さって」

 今の仕事での目標は?

「今、ボランティアで老人介護施設(デイ・サービス)に行って。おばあちゃんのフェイシャルをさせてもらっているんです。きれいになることは、お年寄りのQOL(quality of life)を高めることにつながります。時代的に私たちがとっくにしてきた年齢でお化粧やスキンケアができずにいた方々だから、すごく喜んでくださるんです。
 年齢を重ねていくと、肌の状態は全身乾燥してきます。すると、肌にいろんな疾患が出てくるんです。そういう疾患を予防できるようなお年寄り向けの化粧品を作りたいと思っています。」

 自分自身、健康、美容に気を付けていることは?

「とにかく寝ます。何もないときは愛犬と夜9時には寝ています。寝室が東向きなので朝日が入ってくるとテンションが上がります。『朝になった! 心身ともにアップデート完了!』って思うんですよ。ちゃんと眠ることは心も休まるし、免疫力も細胞も活性化します。眠るって本当に大事。また、朝日を浴びるとメラトニンが分泌されます。不規則な生活で体調が悪かった時によく言われたのが『毎日数秒でもいいから朝日を浴びなさい』。それと『ご先祖様に感謝しなさい』って言われました。病んでる時って、周りへの感謝の気持ちを忘れているんです」

 そう、忘れがちですよね、感謝の心。エステとはただその技術によってだけで成り立つわけではない、と彼女は教えてくれた。

「“きれいになる”ことは心と密接に繋がっていると実感しています。ワクワクと前向きな気持ちでいらっしゃる方とコンプレックスや悩みあがっていらっしゃる方とさまざま。エステも化粧品もある意味『癒し』だと思っていて、癒されるから綺麗になるんですよ。そこで何かがリセットされることが大切。私がたくさんの方に助けていただいて今があるのと同時に、これからもっと自分自身が輝いて、お客様の悩みを受け止めて安心していただける存在でありたいと思っています」

  • 出演:立河宜子(たちかわ のりこ)

    エステティシャン、化粧品販売、エステ・サロン経営。株式会社BASIC BEAUTY代表。一般社団法人化粧品検定1級。一般社団法人コスメコンシェルジュ。介護職員初任者研修。一般社団法人日本抗加齢医学会会員。
    BASIC BEAUTYオフィシャル・ホームページ http://www.basicbeauty.jp
    BASIC BEAUTYフェイスブック www.facebook.com/bb.basicbeauty

  • 取材/文:横田一郎

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://www.haginiwa.com/