「最近になってやっと殻が破れてきた感じです。20歳くらいの時は、見られている自分というものに対して理想がありました。こう見られたいっていう。また、何を求められているのか真面目に考えすぎてしまって何も言えなくなってしまったり……。でも、最近は誰に何言われてもいいやって思っています。結果的に好かれるとか嫌われるとかを気にしないで、自分らしくしている事が一番大切かなって思うようになりました。」

 これはかなり素晴らしい考え方だと思いますよ。特に芸能人というお仕事をする上では必要な悟り方ですよ。人気が出れば出るほど無いこと無いこと書かれて、その度に深く傷ついていたらやっていけない商売です。彼女が言っているような「意識的な鈍感力」を持っていてこそ長続きするってもんです。さすが芸歴12年。

「2年前からラジオの生番組の仕事を始めてから徐々に変わってきたように思います。毎週2時間の生放送なんです。演技のお仕事や風男塾のようなキャラ設定がない中で、自分を出しながら自由に喋るということが段々できてきましたね。ゲストの方とのやり取りは台本がありませんから、空気を読みながら時にはガンガン突っ込んでいったり、また引いたりっていうことで鍛えられてきた部分はあります。以前はできなかったような下世話なお話、この前は2時間便器の話をしました(笑)。ちょっと話を盛ったアドリブも言えるくらい成長しました」

 さて、これから彼女はどんな活躍をしてくれるのだろう。彼女が抱く大いなる野望は?

「大いなる野望は特になし! 応援してくれる方がいい気持ちになってくれるかどうかが一番のポイントです。ファンの方が喜ぶようなことを一番にやっていきたいです」

  • 出演:虎南有香

    1989年7月10日生まれ。北海道小樽市出身。12歳で芸能界デビュー、以来雑誌「ニコラ」の表紙モデル、数多くのバラエティ番組、CF、映画、舞台とマルチに活躍。風男塾(旧・腐男塾)・中野風女子シスターズの中心メンバーでもある。ラジオ番組、文化放送「リッスン? ~Live 4 Life~」の火曜日レギュラー・パーソナリティとして出演中。
    オフィシャル・ブログ http://ameblo.jp/yuka-de/

取材・文:横田一郎
撮影協力:文化放送
撮影:萩庭桂太