今週のYEOのヒロインは、秋本祐希さん。女優、タレントとしても知られているけれど、現在は40代女性のためのファッション誌『STORY』のレギュラーモデルとして、女性たちに絶大な人気を誇る存在だ。
「萩庭さんには、ずっと昔から撮っていただいていて、YEOのことも前から知っていました。いつか私も出たいな、と思っていたんです」
 ようこそ、YEOへ。じゃ、ざっくりと、これまでのことを。
「13歳のときから名古屋のモデルクラブに所属していました。企業のCMとか、いろいろやらせていただいて。たまたま何かのポスターに出たとき、それを見た東京の芸能事務所の社長さんが気に入って下さって、スカウトされたんです」
 東京に出てきたのは、17歳のとき。
「もともと芸能界に興味があったわけではないんですけど、まわりの大人たちがどんどん話を進めてくれて、気が付いたら東京でお仕事していた、という感じでしたね」
 なにしろこの美貌、逸材だ。すぐに大手化粧品メーカーのCMが決まり、同時にドラマデビューも実現。以来、忙しい日々が続いた。そして5年後、22歳で結婚。
「17歳からずっと突っ走ってずっと仕事をしていたので、疲れちゃったんです。しかも恋愛すると、怒られる。というか、注意される(笑)。でも結婚していれば、怒られませんよね。だったら結婚しちゃったらいいんじゃない?って、思ったんです。ひとりっ子だったので、両親を早く安心させたい、という気持ちもありましたし」
 長男を出産した頃、巷では雑誌『VERY』が創刊。30代女性を中心に結婚・出産・育児・復職など、女性のリアルな声を反映する誌面作りに、人気が集まっていた。子育て中の秋本祐希は、まさにぴったりのアイコン・モデルとなる。
「私にとっても、子どもがまだ小さかったので、テレビより拘束時間の少ないモデルの仕事はうれしくて。レギュラーモデルという形でやらせていただきました」
 その後、実生活では27歳で離婚。
「離婚したら、仕事が全部なくなるかもしれないよって言われて、ある程度覚悟しました。
VERYの編集長にも会いに行ったんです。でも、『今はいろいろな形がありますから、結婚という枠がなくなっても、問題ありません』と。そのまま続けることができたんです」

  • 出演 :秋本祐希 あきもとゆうき

    モデル、女優、タレント。高校在学中にデビュー。1児の母となった後、12年間『VERY』のモデルをつとめ、2013年からは『STORY』のレギュラーモデルとして活躍。ファッション、美容、食に精通し、アクティブなライフスタイルを発信中。

    ホームページ http://geiei.co.jp/talent/akimotoyuuki/

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    取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/