17歳といえば。「17才」とか、「レディー・セブンティーン」とか、「At Seventeen」とか……古い。古過ぎる。17歳でなくても、たいがいの人が知らない曲ばかりだ。さて、今回登場するのは、正真正銘の17才、高田夏帆ちゃん。インタビューの相手に「ちゃん」付けは失礼だと思うけれど、「夏帆さん」では距離が遠過ぎる。すでに年齢差だけで十分な距離があるので、「夏帆ちゃん」で許していただきたい。

 若さはもちろんのこと、事務所に所属して1年に満たないという、芸能人としても、とびきりフレッシュな夏帆ちゃん。そもそもデビューのきっかけは?

「友達と渋谷に行ったときに『からくりテレビ』のインタビューで答えたら、“この子めっちゃしゃべるな”って思われて、スタジオに呼ばれるようになったんです。友だちとスタジオの観客席にいるところがテレビに映って、それを見たマネージャーさんから事務所に誘われました」

 事務所に入ったのは高校2年生のとき。高校卒業を控えて、ご両親の反応はどうだったのだろうか。

「お父さんは“オレもオマケで出させろ”って言いました(笑)。お母さんは心配そうだったけど、自分がやりたい道なら、と言ってくれました」

 屈託なく笑ったり、話したりする彼女は、周囲を自然に和ませる魅力がある。大人から無茶な話題を振られても、言葉に詰まったり、誤魔化したりすることなくきちんと答えるところもいい。たとえば、萩庭カメラマンに「ねえねえ、オレは夏帆の友達?」などと訊かれても――

「友達じゃない、かな」

「友達じゃないんだー。そうかー(ちょっと残念そう)」

「だって友達は、学校の同級生とか」

「じゃあオレは何?」

「う~~~ん……(かなり長く考え込む)。仲間?」

「え~!? 仕事仲間って言われると、なんだか下に見られているみたい気がする。仕事友達って言われるほうがいいなあ」

 どちらが大人げないのか、わからなくなってくる。だが、その距離感がいい感じだ。会話が滞るようなことはなく、おかしな方向に向かいながら会話は続いていった。

 芸能事務所に入った夏帆ちゃんは、いま2つのテレビ番組にレギュラー出演している。タレントとして活動するようになって、家族や友達は、そして彼女自身は、どのように感じているのだろうか。

  • 高田夏帆

    1996年05月31日東京生まれ。身長160cm。趣味は水泳、竹馬、ダンス、一輪車、短距離走。寝る前にすることは、カエルの散歩。2013年9月からNHK Eテレ『Rの法則』第4期メンバーとして出演中。14年4月からTX『セーラーゾンビ』レギュラー出演。7月から放送の連続ドラマにも出演が決定。
    http://ogipro.com/talent/takadakah/

  • 取材・文:加藤いづみ

    コピーライター。東京都出身。成城大学文芸学部卒。広告、SP、WEBのコピーライティング、企画のほか、1996年より某企業のPR冊子(月刊)制作を継続して手がけている。
    https://www.facebook.com/mi.company

撮影:萩庭桂太