「寝る前にすること　カエルの散歩」。プロフィールの一文が心に残って、とりあえず突っ込まずにはいられない。カエルにリードをつけて夜道を歩く夏帆ちゃんの姿を思い描きながら、訊いてみた。カエルの散歩って？

「犬の散歩みたいに外に連れて行くんじゃありませんよ」

　まるでこちらの頭の中をのぞいたかのように、笑いながら答える夏帆ちゃん。そうですよね。そんなわけないですね。

「ツノガエルとニホンアマガエル、2匹のカエルを飼っています。名前はタマとピー。オタマジャクシのときから飼いはじめました。最初はちょっと気持ち悪かったんですけど、今はもう、かわいくてかわいくて！　ときどき、水槽から出して部屋のなかで遊ばせてあげるんです」

　そもそもお父さんが飼い始めたというカエル。なんだか仲良さそうなご家族みたいだ。ちなみに弟、妹がいる5人家族だそうだ。

「仲がいいかな？　ほかの家族のことはわからないので……。家族で海釣りに行くことはあります。終わったら海水浴。アクティブ家族です。お父さんは今サーフィンにはまっていて、わたしも小さいときに習ったことがあります」

　お父さんお母さんとは写真を送り合うなど、メールでもつながっている。友達同士はやっぱりというか、もちろんLINEだ。

「ふだんはLINEのメッセージを使います。でも、待ち合わせとか急いでいるときは無料電話で話します」

　さすがデジタルネイティブ。メールと電話の使い分けができないITリテラシーの低い大人よりも、上手に使い分けているではないか。さらに……。

「この前、試験前に友だちとビデオ通話しながら一緒に勉強したんですよ。二人だとサボらないし、途中で休憩してお菓子を一緒に食べたり。そのせいか、成績もちょっと上がったんですよ」

　そうですか、そういう時代になったのですね。勉強中も机の上にスマホを置いてビデオ通話。すごく楽しそう。夜中の試験勉強中も、授業中に友達とひそかに会話を交わすときにも、スマホは手放せないようだ。

　これまでに、17歳という年齢にふさわしく、テレビでも等身大の姿を見せてくれている夏帆ちゃん。学校はもちろん、仕事場でも、今は同世代に囲まれていることが多い。

　しかし、今年の4月から高校3年生になって、彼女は今、人生の岐路に立っている。夏帆ちゃん自身は、自分の未来をどのように考えているのだろうか。