＃３ お芝居の種
実力派女優ができるまで 桜井ユキ
- Magazine ID: 2293
- Posted: 2015.05.13
桜井ユキさんは、ほとんどすべての役を、オーディションでつかみ取ってきた。落ちたときにも、その経験を力にしてきた。
「私は落ちたとき、その理由を教えてもらうようにしているんです。それを聞いて、なるほど、じゃあ次はこうしてみよう、と。ダメだったらダメな理由を自分の中に落とし込んでいきたくて。それでまたさらに成長していくプロセスが自分には必要だと思ったんです。落ちっぱなしじゃ、悔しいじゃないですか。何かもらわないと（笑）。お芝居をやるために使える種は、私はすべて拾うつもりなので」
プライベートでも、すべての経験が種になる。
「イヤなことがあっても、頭のどこかで思うんです、あ、この心の動きやこの感情は、いつか使えるぞって」
さらには、こんなことまで。
「例えばコンビニでおつりをもらうとき、にっこり笑って〝ありがとうございます〟と言ってみたり、無表情で〝あ、ども〟って言ってみたり。いろんなキャラになってみるんです。そうすると相手の表情や返事も変わってくるので、キャラのトレーニングみたいな。こんなことするなんて、『なんて気持ち悪い女なんだろう』ってたまに思いますけど（笑）。ついなんかこう、心を動かしておきたいなって。ストレッチみたいなものですね」
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出演：桜井ユキ（さくらい ゆき）
1987年２月10日生まれ。福岡県出身。2011年から女優として活動を開始。映画、ＣＭ、テレビドラマで活躍中。今年は『リアル鬼ごっこ』『極道大戦争』『新宿スワン』など８作品が公開あるいは公開予定。
オフィシャル・サイト http://www.a-r-e-a.jp/talent/yuki_sakurai/
ヘアメイク：亀田雅
http://www.thevoice.jp/masa-kameda/profile/
スタイリスト：三島和也
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取材／文：岡本麻佑
国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『BAILA』『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。
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撮影：萩庭桂太
1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
http://www.haginiwa.com/