サッカー漬けの日々を経て
竹内涼真
- Magazine ID: 1610
- Posted: 2013.11.05
エンタテインメントの世界へと華麗なる転身を果たした竹内涼真は、それまで、15年という長きにわたってサッカー漬けの毎日を送ってきた。
「幼稚園の年長の時に、アマチュアのサッカー選手だった叔父さんの影響を受けて、サッカーを始めました。ポジションはセンターバック。憧れのプレイヤーは、外国人ならイタリアのロベルト・バッジョ、日本人なら稲本潤一選手ですね」
名門・東京ヴェルディのユースに所属していた高校時代には、故障によるブランクや選手権での優勝など、さまざまな浮き沈みを経験している。
「高2の時に、左足首を手術しました。それから1年間はほとんどサッカーをすることができなかった。結構気持ちが沈みましたね。復帰した高3の時、ヴェルディユースは日本クラブユースサッカー選手権で優勝しています。決勝戦では、僕もベンチ入りしていました。ちなみに、同じ代では4人がプロ契約しています」
その後、大学2年を迎えた今年、オーディションに合格。デビューへとつながるわけだが、この卓越した身体能力と体格は、俳優としての願ってもない武器になるはず。現在185㎝あるという上背は、昔から高かったのだろうか。
「小学5年生の時に髄膜炎という病気を患って、1カ月間寝たきりだったんです。その時に、とにかく食べて寝て、みたいな生活を続けていたら、1年間で17㎝ぐらい伸びた。小学校を卒業する時にはすでに169㎝ありましたね。でも、背が高いからといって私生活で得することはあまりないですよ。強いていえば、パンツの裾上げをしたことがないぐらいかな(笑)」
サッカーから離れた現在の切実な悩みは、体重の増加。
「ちょっと前までは、胸も腕もガリガリだったんですよ。サッカーの練習が終わったら、疲れすぎてご飯もあんまり食べられなくて……。ところが、サッカーをやらなくなってから、その体力が食べる方に向いてしまった。そしたら、たった1カ月半で7kgぐらい増えちゃって。これには困りましたね」
ある時、仕事のために、その激増した分の体重を2週間で落とさなければならなくなった。その際のエピソードが実に面白い。
「どうしたらいいかと、通ってる加圧のジムのトレーナーさんに相談したら、『新宿から熱海まで走る?』と言われたんです。何だか挑発するような感じだったんで、思わず『はい』って即答しちゃったんですよ。新宿を出発したのは夜中の1時。その後、13、4時間かけて、トレーナーさんと一緒に熱海まで走りました。結局、3kgほど体重が減ってましたね」
努力家なのである。このスピリッツも、やっぱりサッカーで培われたものなのか。今は、せっせとジムに通う他、ダンスや演技、ボイストレーニングなど、さまざまなレッスンを受けているという。この弾ける若さとフィジカルなポテンシャルを持ちあわせた彼だもの、みるみるうちにあらゆることを吸収していくことだろうと想像する。
日々進化中の竹内にとって、サッカーと並ぶもうひとつの特技が、歌である。
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出演:竹内涼真
1993年4月26日生まれ。東京都出身。身長185cm。5歳からサッカーを始め、高校時代は東京ヴェルディのユースに所属する。2013年、女性ファッション誌「mina」初の男性専属モデルを選ぶ「minaカレ オーディション」でグランプリを獲得。現在、連続ミニドラマ『車家の人々』(フジテレビ/関東ローカル)にレギュラー出演中。
ホリプロホームページ http://horipro.co.jp/talent/PF161/
『車家の人々』 http://www.kurumake.jp/ ツイッター(車涼真名義) @kurumaryoma
取材・文:上井草 優
撮影:萩庭桂太