『ドクターＸ』、あの超人気ドラマに、是永瞳は現在、レギュラー出演中。西田敏行演じる東帝大学病院長の第一秘書・中谷恵子を演じている。
「４シリーズ目まで一視聴者として見ていたので、その５シリーズ目の秘書役は君だよって言われたときは、まったく実感が湧きませんでした。〝視聴率20％を超えるドラマだからね〟ってプレッシャーをかけられても、〝はい、頑張ります〟って口では言いながら、その意味するところがわかっていない状態でした。直前になって西田敏行さんや米倉凉子さんにご挨拶して初めて、事の重大さを突きつけられたというか。監督と顔あわせに言ったときにぐーっと緊張感が増してきて。スイマセン、遅いですよね。何が起こっているのか、まったくわからないくらい、想像もつかない出来事だったんです」
　病院長の秘書役は、主演の米倉凉子が所属するオスカープロモーションの後輩たちが代々演じてきた、大切な役どころ。ドラマの花であると同時に、西田敏行さんのアドリブにどうからむか、存在感をいかに示すか、新人女優の試金石でもある。これがドラマ初出演、演技は初めてという是永にとっては、試練であり、チャンスでもある。
「４シリーズ目で秘書役をやった田中道子さんがすごく素敵でセクシーで、ですから〝なぜ私が？　私にセクシーはないぞ？〟って思ったんです。それを監督に相談したら〝あ、君にセクシーは求めてないから。君は君らしく演じれば良いよ〟って（笑）」
　出番はそれほど多くないし、画面に映る時間も短い。そこでの演技に、是永は今、全力で立ち向かっている。
「まだまだ、西田敏行さんや遠藤憲一さんに頼り切りですし、足りていないものばかりですけれど、勉強できる部分は吸収しまくっていきたい。このシリーズが終わる頃には少しでも、成長できていたらいいな、と思います」