今回、YEOのインタビューと撮影の一部は、都内某所の辛島の自宅にて。室内のそこここに、小さな動物の置物や人形がセンス良く飾られている。ベランダには鉢植えの花が並んでいた。
「花は好きです。育てるのも好きだし、切り花を飾るのも。自分と違う生き物と共存したいという思いがあるんですね。鉢植えの花を見ていると、同じ水道水を飲んでいるのに、私は汗をかくだけで、花はきれいに咲くんだな、と(笑)。そういう、全然違うことを表現してくれるものがいっぱいあると、生きている楽しさを実感できるんです」
 好きなのは、白い花と、ブルーの花。温室育ちではなく、野に咲く花が好きだという。
「花屋の花を見ているとわかるんです、赤とか強い色の花は、生命力も強いんです。白とか寒色系の花、淡色の花は弱いんですね。そこのところが、曲作りと似ているというか、なんというか。淡いもの、微妙なニュアンスを表現しようとすると、どうしてもインパクトが弱くなって、なかなか評価してもらえない。派手でわかりやすいもののほうが、次に進みやすいんです。だからすごくジレンマがある。でもね、それでもやっぱり、私は白とかブルーの花のほうが好きなんですね」
 自分を花にたとえるとしたら、どんな花だろう?
「たぶん、花屋に売っている花じゃないと思います。道ばたに咲く小さな花なんですけど、でも、毎年咲くんです。しぶとい(笑)。たぶん紫くらいの色で、気がつくと〝また咲いてる!〟と言われるような。そういうタイプだと思います(笑)」
 

  • 出演 :辛島美登里 からしま みどり

    鹿児島県出身。国立奈良女子大卒業後、作曲家として活動を開始した。多くのシンガーに楽曲を提供した後、1989年アーティストデビュー。90年『サイレント・イヴ』が大ヒット。以来、さまざまなアルバムを発表しつつ、コンサートやライブ、ラジオのMC、エッセイなど幅広く活動中。

    オフィシャルサイトhttp://www.karashimamidori.com/

    新譜情報 10月25日リリース決定「Cashmere」

    〈コンサート情報〉

    『辛島美登里Christmas Symphonic Concert 冬の絵本2017〜赤ずきんの恋〜』

    12月23日(土)すみだトリフォニーホール 大ホール
    
開場16:30 開演17:00  S席 ¥8,000 A席 ¥5,500
    スペシャル・ゲスト:伊礼彼方
    音楽監督・指揮:千住明 演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団

    ピアノ:扇谷研人 ギター:伊藤ハルトシ
    
チケット一般発売:9月16日(土) 
    
お問合せ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00-18:00)

    ヘアメイク 国府田 圭  

    HP http://kokufudakei.com/

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  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/