2017年6月3日~4日、箱根を舞台にクラシックカーの一大イベント『Classic Japan Rally 2017 in HAKONE』が開催された。極上の青空のもと、エレガントでノスタルジック、色とりどりの名車がずらずらずらっと53台集まって、なにやら時間を計ったり、箱根湯本や芦ノ湖周辺、彫刻の森美術館までドライブしたり。
 そのラグジュアリーな風景はそちらのHPで見ていただくとして、今週のYEOが取り上げるのは、そのイベントを1から10まで取り仕切ったこの男、岡野正道だ。
日本にはすでに、クラシックカーのラリーはいくつも存在する。有名なのは『ラ・フェスタ・ミッレミリア』、他にも北海道や沖縄などあちらこちらで、20くらいあるらしい。なのに今回、岡野が新たなイベントを立ち上げたのは、ある思いがあったからだ。
 ひとつは、若い世代にアピールしたい、ということ。
「日本でクラシックカーのラリーが誕生したのは約20年前。当時40代前後の方たちが中心になって積極的に活動し続けてくれたから、今があるんです。その先輩たちは60代70代になった今もみんな元気で上手で、あちこちの大会で素晴らしい成績を収めている。でも、次の世代がなかなか育たないんです。ですから間口を少し広げて、若手や初心者でも楽しめるように、いろいろ工夫しました」
 そしてもうひとつの狙いは、参加者がより楽しめるラリーであること。
「ドライバーとコ・ドライバーの2名ひと組で参加するんですが、ご夫婦で参加する方が多いんです。奥さんは助手席で時間を計ったり、コースをナビゲートしたりで、せっかく景色の良いところを走っても見ている暇がない。ですから従来のラリーより景色を楽しんだり、食事を楽しんだりできるよう、いろいろ考えました」
彼はイベント屋でもなければ、車の販売に携わっているわけでもない。ふだんはIT企業の経営者、趣味でこの10年ほど、各地のクラシックカーラリーに参加してきた。
 そんな彼の主催した今回の『クラシックジャパンラリー2017in箱根』は、どうやら仲間うちの評判も上々らしい。
「来年もこのBBラリーに参加したいっていう人がいるといいんですけどね」
 え、BBラリー?
「そう呼ばれているんです。僕はいつも5つ上の兄とペアを組んでラリーに参加してるんですけど、初めの頃はスピードを出しすぎたり規則を守らなかったり。それで、バッド・ブラザーズって呼ばれるようになったんです(笑)。バッド・ブラザーズ、だからBB」
 温厚な紳士に見えるのに、BB? もちろん、ホンモノの悪だったらBBなんて愛称で呼ばれるはずもない。このBBがいかにしてこのラリーを作り上げたのか、明日から金曜日まで連日更新、お楽しみに!

*ラリーの詳しい結果などはこちらをクリックしてください。

  • 出演 : 岡野正道 おかの まさみち

    1963年生まれ。株式会社インプレッション代表取締役。 
    HP http://www.impression.co.jp/

    Classic Japan Rally 2017 in HAKONE  https://classicjapan.jp/

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  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/