これからも、小峰はZABADAKの一員として活動を続ける。6月4日(日)には吉祥寺ROCK JOINT GBで、6月10日(土)には神戸・三宮チキンジョージでライブの予定だ。
「〝吉良くんがいないZABADAKはZABADAKじゃない〟っていう人はもちろんいると思うけど。以前吉良くんがね、『誰がやっても、良い曲は良いよね』って言ったことがあって(笑)。今までアルバム30枚くらい作ってきたから、曲はたくさんある。ライブは続けて行きます。それに、次のアルバムを作ろうと吉良くんと一緒に準備していたものがあるのでそれは実現したいし、年に一回、キネマ倶楽部でやったような大きなライブも、できれば続けていきたい。とにかく吉良くんが作ったものを、絶やしたくないなと思って」
 そして小峰公子個人の活動は、さらに拡がっていきそうだ。6月11日チキンジョージで下田逸郎とジョイントコンサート、6月18日には下北沢LADYJANEで、ひらたよーこ、矢野誠とともに『An Ange Passeあなんじゅぱす』と、その活動は色とりどり。6月26日(月)には白崎映美(元上々颱風)ら東北出身のミュージシャンと展開する『白崎映美&東北6県ロールショー@高円寺JIROKICHI』も予定している。
「東日本大震災のあと、福島を冠にしたイベントにいろいろ誘われましたけど、私は一切出なかったんです。福島をカタカナやアルファベットで表記する感覚が嫌だった。でも年に1回だけのイベントなどではなく、バンドという形なら継続して活動できるし意味があると思ったんです。白崎映美ちゃんはホントに盛り上げ上手なんですよ、おじいちゃんおばあちゃんも一緒になって歌えるし。ZABADAKとは真逆のノリなんですけど(笑)」
 吉良知彦がこの世を去ってから、そろそろ1年。〝まだ1年〟であり、〝もう1年〟でもある。
「今は私が何を歌っても、やっぱり吉良くんの死と結びつけられてしまう。でも、そうならないように無理して頑張るのも嫌ですし(笑)。ZABADAKメンバーの、ギタリストの鬼怒さんが、『〝小峰公子のZABADAKもいいじゃない〟って言われるくらいになろうよ』って言ってくれて(笑)。私はそこまではまだ、思えないけれど、でも、とにかくライブに足を運んでほしいです。今のZABADAKを、見てほしいです」

  • 出演 : 小峰公子  こみね こうこ

    福島県生まれ。高校時代にバンド活動を開始。大学進学後、東京でさまざまな大学の音楽サークルに参加。1987年よりZABADAKに歌詞を提供、コーラスなどで活動に参加するようになる。1991年、保刈久明と結成したKARAKがメジャーデビュー(後に活動休止)。2000年以降、ZABADAKの事務所を立ち上げ、活動をサポート。その一方で多くの楽曲の歌詞を提供、ボーカルとして重要な役割を果たし、2011年3月正式メンバーとして加入。ZABADAKの吉良知彦とは27才で結婚、1児をもうけている。
    ZABADAKのHP http://www.zabadak.net/

    ヘアメイク 双木昭夫https://ameblo.jp/kurarasystem/

    撮影協力 経堂 リューゲ

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  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/