タレントとして順調に活躍しながら、故郷への思いも捨てきれない。そんな長沢裕がどうして芸能界に足を踏み入れたのか。
「福島大好きなので、一生出なくてもいいと思っていたんです。でも、だとしたら1回、外も見ておかなくちゃ後悔するかなと思って、大学は東京にしました。で、せっかく東京に出てきたので、東京でしかできないアルバイトをしようと思って、友だちとエキストラに応募したんです」
 その応募先から、タレント養成所を開設するにあたり、オーディションを受けないかと薦められ、半信半疑で出向いたら、芸能事務所を紹介されたという。
「本当にやりたいかどうかもわからないけど、流れがあるから乗ってみようかなと」
 すると、チャンスはすぐに巡ってきた。2014年、かの有名な『電波少年シリーズ』のTプロデューサーこと土屋敏男氏が手がけた番組『Tプロデューサーと行く 海外!アポなし旅』に抜擢されたのだ。
「家にいきなりカメラが来て、目隠しされてルーレットが設置されて、当たったところに行くという(笑)。カリブ海に浮かぶセントルシア島、アメリカ人がハネムーンで行くような島に当てたんですよ。パジャマのままパスポート持って飛行機に乗り、ロスアンジェルスに行ってマイアミ経由してセントルシアに行って、ロンドンに寄って帰ってくるという」
そんな過激なロケに彼女を起用した土屋氏からは〝宿泊先は汚いホテル、着替えもないメイクもできない過酷な旅にもかかわらず、そんな状況をとても楽しんでいて〈人間力〉がある〟(スポーツ報知)と高評価。
「最初はすごく不安で怖かったんですけど、だんだんワクワクしてきて、楽しくて。そうしたら自分でも思っていなかったような突拍子もないことができたんです。そっか、ワクワクに従っておけば間違いないって、そこで学んだような気がします。すごく良い経験でした」
 その後もオーディションで激戦区の『ZIP!』お天気キャスターの座をゲット。クリエイターに見込まれるだけのサムシングを、長沢裕は持っているのだ。

  • 出演: 長沢裕 ながさわ ゆう

    1993年生まれ。福島県出身。2016年、立教大学在学中に『ZIP!』(日本テレビ)6代目のお天気キャスターに就任、2017年3月で終了。今後も『ZIP!』のショービズ担当リポーターとして出演するほか、『趣味の園芸 やさいの時間』(NHK Eテレ)、『福島まるごとライブ ヨジデス』(KFB福島放送)のレギュラー出演が決まっている。
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  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/