で、ガレージシャンソンショー、どうして復活したんですか? 2001年に結成したのに、2006年にいったん活動を停止。2013年から活動を再開したんですよね?

「そもそも活動を中断した理由が、音楽的なことじゃなくて、ネタに煮詰まってしまったっていうことなんです。僕らのステージでは曲の導入部にふたりで小芝居をすることになっていて、時事ネタとか入れ込んでいたんだけど、そのネタを考えるのに疲れてしまったという、本末転倒なんですけど(笑)。で、2013年に僕が『ひまわり』を出してから19年目なので、19周年ライブをやったんです。20とか区切りのいい数字でやるのが嫌いなので、19周年。そこで自分がやってきたバンドを復活させて、ガレシャンも当然やってみたら、やっぱりちょっと面白いよね、ちょっとまた再開しようかって」(山田)

 ゆるーいきっかけだけど、ガレシャンは7年の空白期間の後、めでたく復活!

「基本的には前と何も変わってなくて、ただお互いの技術が、向上していた。僕は声を使う技術が、佐藤は蛇腹を扱う技術が上がったね」(山田)

 そして2016年10月13日、デビュー13年目を飾る3枚目のアルバム『13~treize(トレーズ)~』を発売。

「デビューから13年、歌詞の中にも『13日の金曜日』というフレーズが出てくるので、1曲目は13拍子にしました。たぶん13拍子というのは誰もやってないんじゃないかと思ってこじつけで作ったんですけど。詞の中に〈山本リンダ〉と〈伊福部彰昭〉という固有名詞が出てきますけど、そのふたりの名前を繰り返していくと自然に13拍子になるという・・・・」(佐藤)

 13拍子を体感したい方は、まずはYouTubeで聴いてみてほしい。https://www.youtube.com/watch?v=HA_ZAgNhHhY
 ガレシャンの世界観の一端が味わえるはずだ。

「このアルバムは、ガレシャン入門編としてもふさわしいと思います。どれをとっても僕らだし、あー、こんなことやってるのかって」(山田)

「ストレートに受け入れていただくのもよし、斜めに受け取っていただくもよし。面白がっていただければ」(佐藤)

 そして明日1月13日の金曜日には、リリースツアー第1弾のファイナルステージが渋谷Mt.RAINER HALLで開催される。第2弾は3月中旬から、日本全国を巡回する予定。どこもかしこも、ガレシャン中毒者が押し寄せるはずだ。

  • 出演:Garage Chanson Show(ガレージシャンソンショー)

    歌手・山田晃士とアコーディオン奏者・佐藤芳明のユニット。2001年に結成、2006年にいったん活動を停止したが2013年より活動を再開。2016年10月13日デビュー13年目を飾る3枚目のアルバム『13~treize(トレーズ)~』を発売した。リリースツアー第一弾を全国各地で展開、2017年1月13日(金)渋谷Mt.RAINER HALLがファイナルステージとなる。第二弾は3月中旬より下記参照。
    ライブ予約は http://fm.sekkaku.net/mail/1344315616/

    ●ニューアルバムリリースツアー

    『13~treize~』FINAL
    1/13(金)渋谷 Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
    open18:00/start19:00

    前売り¥4500/当日¥5000(全席自由・drink別)

    問/PLEASURE PLEASURE 03-5459-5050
    e+でチケット発売中

    ●ガレージシャンソンショー13~treize~リリースツアー第二弾
春の演奏会『めばえ』

    3/16(木)名古屋 TOKUZO
    3/17(金)大阪 Vi-code
    3/18(土)松山 OWL
    3/19(日)福岡 ROSA ROSA
    3/20(月・祝)広島 ヲルガン座

    ●『外苑前の客人(まろうど)』

    3/28(火)南青山 MANDALA

    客人:磯部舞子(ヴァイオリン)
    4/24(月)南青山 MANDALA
    客人:田島隆(タンバリン)

    山田晃士(やまだ こうし)

    ロックバンド『AROUGE』のヴォーカルとしてデビュー、1985年に脱退。1994年『ひまわり』(日本テレビ系ドラマ『横浜心中』主題歌)で歌手デビュー、20万枚を売り上げたがその1年後に活動を中断して渡仏。帰国後は多方面で活動を重ね、2007年『山田晃士&流浪の朝謡』をスタート。現在は『独り舞台』『ガレージシャンソンショー』など幅広く活動中。
    オフィシャルサイト【孤独中毒】http://www.koshiyamada.com/

    佐藤芳明(さとう よしあき)

    国立音楽大学在学中、独学でアコーディオンを始める。卒業後渡仏しアコーディニストDaniel Milleに師事。Pot Heads、佐藤鈴木田中など自身のリーダーバンドを持ちながら森山威男グループ、Salle Gaveau、ガレージシャンソンショー、ヨルダン・マルコフ・ブルガリア五重奏団などにも参加。国内外のライブ、レコーディング、舞台音楽などさまざまな現場で数多くの仕事をこなす。
    ライブ情報は http://www.geocities.jp/acc_sssaaatttooo/schedule.html

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/