上間綾乃、強烈な美女である。2月19日、青山で開かれたYEOのパーティ、あのごった返す人混みの中でも、すっごく目立っていた。何をする人なのか知らなかったので検索かけてみたら、その正体は〝唄者(うたしゃ)〟。彼女の故郷・沖縄では三線を弾きながら歌う人をそう呼ぶのだ。幼い頃から沖縄民謡で鍛え上げたその歌声と言ったら、もう、絶品! 上間綾乃は強烈な唄者、でもあった。
 どうやら知る人ぞ知る存在、らしい。メジャーデビューは4年前だけど、その前からインディーズで活動、全国各地で行うライブには、熱烈なファンがつめかけていたという。
 歌うのは沖縄民謡だけでなく、オリジナルからスタンダートまでさまざま。しっとりと歌っていたかと思うと、躍動感あるパフォーマンスで会場を盛り上げるカリスマ性もある。

「〝あなたにしかできないね〟と言ってもらうのが、すごくうれしい。メジャーデビューしてからいろんな方と知り合ったり一緒に音を作ったりしたけれどその都度、その方の音楽や言葉から、新しい自分を発見できるんです。人を通して自分を知ることが、今は面白いですね」

 話してみると、拍子抜けするほどナチュラル。気さくで飾り気のない、ちょっと男前のお姉さんだ。今週はYEOが、このディーヴァを徹底解剖。明日からの解剖報告を、お楽しみに!

  • 出演:上間綾乃(うえま あやの)

    沖縄県生まれ。7歳から唄三線を習い始め、19歳で琉球國民謡協会の教師免許を取得。沖縄民謡で培った声をベースに、深い表現力と圧倒的なステージで、全国各地でライブを中心に活動。2012年アルバム『唄者』でメジャーデビューを果たした。翌13年シングル『ソランジュ』を発売、7月FUJI ROCK FESTIVAL`13に初出場、9月セカンドアルバム『ニライカナイ』をリリース。14年サードアルバム『はじめての海』を発表。

    オフィシャルサイト http://columbia.jp/uemaayano/

    ヘアメイク:西田裕美子(Manoa)

    https://www.facebook.com/yumikonishida.manoa/?fref=ts

  • 取材/文:岡本麻佑

    国立千葉大学哲学科卒。在学中からモデルとして活動した後、フリーライターに転身。以来30年、女性誌、一般誌、新聞などで執筆。俳優、タレント、アイドル、ミュージシャン、アーティスト、文化人から政治家まで、幅広いジャンルの人物インタビューを書いてきた。主な寄稿先は『éclat』『marisol』『LEE』『SPUR』『MORE』『大人の休日倶楽部』など。新書、単行本なども執筆。

  • 撮影:萩庭桂太

    1966年東京生まれ。東京写真専門学校卒業後、フリーランス・カメラマンとして活動開始。
    雑誌、広告、CDジャケット、カレンダー、WEB、等幅広いメディアで活動中。
    ポートレート撮影を中心に仕事のジャンルは多岐にわたる。
    「写真家」ではなく「写真屋」、作家ではなく職人であることをポリシーとしている。
    雑誌は週刊文春など週刊誌のグラビア撮影を始め、幅広い世代の女性ファッション誌の表紙を撮影中。
    http://keitahaginiwa.com/