K-POPと言われる韓流ポップスが日本に流れ出したのは、2000年頃からだったか。

 最近ではKARAがいいとか、少女時代がいいとかと、おじさんたちが居酒屋で大騒ぎしている光景も珍しくない。

 そして想像通り、萩庭桂太は「少女時代」派である。「少女時代のなんとかちゃんが韓国のテレビでバーチャル新婚生活をする番組」をyoutubeで見つけ、そのバーチャル空間に自分を据え置いて「なんかいいんだよー。じーんとするんだよー」と吹聴して、周囲の人たちの沈黙を誘ったことがあった。あまり執拗に勧めるので私も見てみたが、じーんとまではしなかったことは言うまでもない。

 そんな萩庭桂太がすごい韓流シンガーを見つけてきた。名前はIU。アイユー、と読む。「IとU(you)が音楽で一つになる」という意味が込められているという。18歳。韓国ではすでに「韓国の妹」と呼ばれ、世代を超えた人気ぶりらしい。日本ではまだデビュー前だが、とにかくものすごく歌がうまいのだという。

 半信半疑でYouTubeを見てみた。そこには透き通った高音を持つ、まだ10代のシンガーがいた。しかし画面からはまだそれほどの感動は伝わって来なかった。

「日本でデビューコンベンションがあるから、そのとき撮影します。リハから撮るけど、どうします?」

「どうします?」って、またインタビューできないんだな。私はもうあきらめていた。そして気合い120%の萩庭桂太と、渋谷・Bunkamuraオーチャードホールに向かったのであった。

(取材・文:森 綾)

  • 出演:IU (アイユー)

    本名はイジウン(Lee Jieun)。1993年5月16日生まれの18歳。身長164cm。IUという名前には「I&YOU」、私とあなたが音楽でひとつになるという意味が込められている。中学3年生だった2008年にミニアルバム「LOST&FOUND」でデビュー、その圧倒的な歌唱力とキュートなビジュアルから「国民の妹」と称され、男女・世代を問わず愛されている。これまでに2枚のフルアルバムと4枚のミニアルバム、4曲のデジタルシングルをリリース。2010年12月発売の「Good Day」(Album「REAL」収録)は、チャート1位を5週連続記録し、トップ・ソロアーティストとして不動のポジションを誇る。2011年12月14日アルバム「I□U」(アイユー)<ライセンス盤>発売。(オリコンウィークリーチャート15位!!)。そしてこの3月21日、日本でのデビュー・シングル「Good Day」がリリースされる。

    IU PC OFFICIAL SITE http://iloveiu.jp
    IU MOBILE OFFICIAL SITE http://iu-net.jp
    EMI IU ARTIST SITE http://www.emimusic.jp/artist/iu/

  • 取材・文:森綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクション『キティの涙』(集英社)、『マルイチ』(マガジンハウス)など多数。
    映画『音楽人』(主演・桐谷美玲、佐野和眞)の原作となったケータイ小説『音楽人1988』も執筆するほか、現在ヒット中の『ボーダーを着る女は95%モテない』(著者ゲッターズ飯田、マガジンハウス)など構成した有名人本の発売部数は累計100万部以上。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影:萩庭桂太