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 まずはオリンパスギャラリーで行われている彼女の写真展で、萩庭桂太が彼女を撮影してきた。どうやら「銅版画」は彼女の活動の一部であり、基本的に絵も描き、写真も撮るという多彩なアーティスト活動を行っているようだ。

 小松美羽写真展『画家の原点~ウガンダ~』は、『旅のチカラ』というテレビ番組で出かけたウガンダで、彼女が撮影してきた作品がメイン。そこに10点ほど絵画も加え、今週は大阪でも開かれている。オリンパスペンライトという人気のデジタルカメラで、マウンテンゴリラなどを間近に撮ったものだ(東京での来場者数は年間で6位になったという)。

「小松美羽さんってどんな人でした?」

 私が尋ねると、萩庭桂太はスネ夫の口になって言った。

「なんか変なんだよな~」

「何がですか」

 萩庭桂太は腕を組む。

「顔がモデルみたいにキレイだから、そんなふうに写真を撮ろうとすると、固まって笑わないしポーズも取らないんだよ。そりゃそうかー。画家なんだもんなあと思うんだけど、でも、すごく不思議な感じなんだ」

 撮られることが仕事じゃない人。そんな難しい被写体を相手に、今回、萩庭桂太は格闘することになったのであった。

(取材・文:森 綾)

小松美羽作品展 画家の原点回帰~ウガンダ~

オリンパスギャラリー大阪
2012年4月19日(木)~5月2日(水)
http://olympus-imaging.jp/event_campaign/event/photo_exhibition/120405_komatsu/

  • 出演:小松美羽

    1984年11月29日、長野県生まれ。趣味は狛犬研究、漫画や小説の創作、なぎなた(北信越3位)、水泳と幅広い。女子美術大学短期大学部卒。2004年度 女子美術大学 優秀作品賞、日本版画協会版画展 入選。2012年 小松美羽作品展「画家の原点回帰 ~ウガンダ~」(オリンパスギャラリー東京・大阪)
    http://www.miwa-komatsu.com

  • 取材・文:森 綾

    1964年8月21日大阪市生まれ。スポニチ大阪文化部記者、FM802開局時の編成部員を経て92年に上京後、現在に至るまで1200人以上の有名人のインタビューを手がける。自著には女性の生き方についてのノンフィクション『キティの涙』(集英社)、『マルイチ』(マガジンハウス)など多数。映画『音楽人』(主演・桐谷美玲、佐野和眞)の原作となったケータイ小説『音楽人1988』も執筆するほか、現在ヒット中の『ボーダーを着る女は95%モテない』(著者ゲッターズ飯田、マガジンハウス)など構成した有名人本の発売部数は累計100万部以上。
    http://blogs.yahoo.co.jp/dtjwy810

撮影協力:
オリンパスギャラリー http://olympus-imaging.jp/event_campaign/olympusplaza/
撮影:萩庭桂太